毎回作り方を変えているので、忘れないうちに今回のKindle『まだ旅の中』のコンテンツのつくりかたを書いておく。今回は元にした古い絵日記があったのでそれにエピソードを付け足した形。
新しい旅行で旅行記を作る場合、旅行の途中で、ネタになりそうなことをメモしておく。良さそうなエピソードが3つくらいあれば、これはひとつ作れるな〜と思う。
1 話作り
パソコンのメモ帳に、テキストで物語を書く。実際描く文章、セリフを書く。もしくはスマホアプリのSpeechy を使い口頭でしゃべったのを直接テキストにする。文章を簡潔にしたりとかは後まわしでひたすらどんどん書いていく。
自分への健忘録として、文字の振り仮名は()のなかにいれている。後の作業が楽だから。絵柄はこうしたいとかもメモしとく。次のページをめくる動機付けになるような場面があれば、コマを切り替えのマークを入れておく↓
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こんなのを入れとく。
かかる日数
三日くらい。やる気があれば、もっと短いかも。
書き終わったら、1日おいて見返して省いたり、文字を減らしたり構成を入れ替えたり。
一番楽しい作業。
↓
2 画面構成
メモ帳をプリントアウトする。ハサミとノリを用意。
↓
コマ割り、ざっくりとした絵をB5くらいの紙に描く。ある程度構図や表情わかるように描くと3のときに楽。
セリフを貼っていく。
セリフを手で書かないのは単に文字を書くのがめんどくさいから。
わかりにくいところに省いたり、思い出したエピソードいれたり(手描きだと思いついたりすることが多いので)、読みやすいように構成を入れ替えたり修正追加もここでする。
割と集中しないとできない。
かかる日数
4日間
3作画
Clipstudio で2で作ったコマ割りを元にひたすら描いてく。
資料がなければ、資料募集したり。探す。
さらにここでも、構成いれかえたり、文言修正。
YouTubeとか、Amazon primeみながらだと、集中できなく時間かかる。けれどあまりにも退屈なので、こういう絵にしようって頭の中できめたら、アマプラを再生。(画面見ずに音だけ)また考える場面になったら、止める、決まったら再生というふうにまめにオンオフ。3分おきに再生、静止を繰り返す。やっぱ見ない方が時間かからなそう。
終わったら、プリントアウトして、さらに構成いれかえたり、文言修正。
ここが終わったら山場は終わり、すでに打ち上げ気分になっている。
かかる日数
ひたすら退屈な1ヶ月(つらい)
4塗り絵
色パレットを作り、色塗ってく。
Amazon prime見ながらでもYouTubeみながらでもzoomで喋りながらでもできる。
かかる日数
1週間
↓
友人たちにお礼だと偽り、出来上がったのを見てもらい、文字校正してもらう。その隙に↓
5表紙作る
引きが強い表紙考える。(デザイン苦手)
かかる日数
一日
6 Amazonにアップ作業
具体的なアップ作業はこちら
かかる日数
半日
7 宣伝
各種SNSで宣伝
Amazonの著者ページのプロフィール、本棚に追加。
かかる日数
適宜。
おまけ
並行して息抜きがてら、あとがきをなんとなく使っとく。
写真あったら入れようかなとか考えたり。
Amazonに載せる紹介文考えたり。
修正箇所見つかったときのために、一週間くらいはパソコン持ち歩くことに。(重篤なミスはすぐ対応したく)
1〜2までは外でも旅先でもできる。この隙に外へ出て作業したり。
3の作画はとにかく長く座ってるので、カスタマイズされた自分の椅子と机で描きたいのもあり、家で。大体煮詰まってくる。連載漫画家すごいよね…尊敬する。
だいたい1ヶ月半くらいかかってるけど、もっと短くできるのでは…特に作画。ほとんど動画見てるじゃん…。
毎回作り方を変えてるというのは、どうやって作るのがベストかなって毎度模索して試している。実験好きなので。
ベルホヤンスクは、全部頭の中で細かいとこまで構成を考えてから全部一気に1日くらいで手描きで描いた。ロシアのサンクトペテルブルクで…それまで、全部こうやって書いていた。
鉛筆描きのまま内輪で見せて、その後、Kindle出そうかと思い、そのままトレースしてHigh-techCの五ミリでペン入れで出した。
レイルヨーロッパは、ピカソ美術館を集めたガイドブックが日本に存在しなかったので、同じことをしたい人のためにガイドブックにもなるように資料として正確に書こうとした。
構成を入れ替えたりし出したのはマレー半島から。読者にとって楽しんでもらおうとエンタメを意識しだした。
改ページを意識したのは、中国少数民族から。ページめくり表現のギミックいれたくて。
あと中国までは、手描きの絵で色だけデジタルで描いてた。その後フルデジタルに移行。
本当はデジタルより手描きのほうが、いろいろ発想もでてくるしいいけど(手描きっていろいろイマジネーション広がるよね?)筆圧が強いので、腱鞘炎的に手が痛くなるのと。修正の手間と色塗りの手間がかかるのでその後フルデジタルに移行。
余談だけど、今回古い旅の話だったことと、前にパソコン移行した時に、デジタル写真を誤って捨ててしまったのが多数で、手元に資料がほとんどなく友人の古い写真をもらったりと手間がかかった。ここの写真があったらなぁと強く思ったのと、かつ一部残った写真のデジタル一眼の写真の綺麗さに驚いたので、旅行が始まったら最安のデジタル一眼を買って写真をたくさん撮ろうと思います。
そんなふうに作られた、『まだ旅の中 香港・マカオ、台南』よろしくお願いします!