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胆嚢炎で入院し単孔式腹腔鏡下手術をした話

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これは去年のことであり、後遺症もなくとっくに完治している話である。

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はじまり

一昨年から数か月おきに腹痛で三か所の病院に駆け込んでいた。
出先だったので場所が毎回違うが、突発的な激しい痛みと嘔吐。
一か所目の病院で何と言われたのか忘れたがとりあえず様子見てと胃薬を出してくれた。
二カ所目の病院「胃痙攣ってもっと痛がるはずだからそんな平気な顔してられないよ。ちょっと胃が疲れたのかもね。胃薬出しておくから様子見て。」
わたし「いえ耐えられないくらい痛いです。」
病院「とりあえず薬だしておくから様子見て。」

このころには突発的に吐くのでビニール袋を持ち歩き、電車も怖くて乗りたくないくらいだった。吐くと楽になる。

三カ所目の病院にいったのは土曜の夜だった。前日から腹痛で寝られず何も食べられず。土曜診察をやってる診療所に急いだ。「軽い胃痙攣。でも胃痙攣は病気じゃないから。胃液抑える薬だすから様子見て。食べ物は数日食べないほうがいいかもね。」とのことだった。

三か所目の病院でもらった薬も吐くし、水も吐くし、唸るくらい痛い。「…神様!」って信心ないのに言ったくらい痛かった。骨折は3回したことがあるがそれのだいたい10倍くらい痛いなって思っていた。
様子見ろって言われるけど、これ以上様子見たら死ぬんじゃないか?月曜日の朝をじりじりと待ち、大きめの病院に行った。

若い先生「胆嚢炎です。このまま即入院です。」胆石が100個以上できてて炎症起こしてた。かつ、胆管炎も併発してて危なかったし、肝臓がかなりダメージ受けてた。

胃じゃなかった!

でかい病院は紹介状がないとお金かかるし、身近な診療所にかかりましょう的な流れ。
でも、CTや血液検査の検査の機械は大きい病院にしかない。

看護師さんやお医者さんには、「そういう時は小さい診療所だと血液検査の機械がないから、大きい病院に行ったほうがいい。」と言われたけど、『そういうとき』が分からない。

 胆嚢炎は血液検査しないとわからないとか知らなかったし、そもそも胆嚢炎だと思わなかったし、3人の医者ですら間違えるものを素人の私がわかるかって言われれば難しいよねその判断…。

このまま入院といわれたが、一瞬だけ荷物を取りに行くことが許され、その時には胆嚢の痛みは収まっていたが、肝機能は絶対安静レベルだったがそれを知らず、散歩がてら40分坂道歩いて家からパソコンと旅行セットを持ってきた。

常にだるいのでいつもとの違いがわからなかった。

入院してから

ここからは安心。
点滴に繋がれるので脱水することもなし、入院初日~三日間は絶食だったし痛みがあったけど、夜中でもボタン推したら看護師さんが痛み止め入れてくれるし安心。看護師さんって神! 胆嚢炎を見つけてくれたここのお医者さんも神!

暇だったので、せっせと『おいしいベトナム!』のネームを描いていた。

絶食だったのにベトナムのおいしい食べものをたくさん描いて、なんの因果かと思ったけど、海外で発作でなくてよかったとつくづく。

大部屋はかなり快適で、ベッドスペースはかなり広く机もあり、大きな窓からは山が見え、旅先のドミだったらテンションが上がるレベルによかった。命にかかわらないからこうものんきなのかもしれないが…。

左手首の点滴ポート(ずっと点滴されてるので入れっぱなし)だけが変なところに入れられて痛すぎるけど…。(血管が細すぎて取れるところが手の甲しかなく、少しでも曲げると痛い。そして血管が細いから点滴にすごく時間がかかる…)

だんだんと絶食から回復食になりお粥を経て普通食へ。

断食後だったから、なんでも美味しく感じたが、朝食のメインに魚肉ソーセージがでてきたときは、魚ソーかぁ…と、思い人間は欲深い生きものだなと。

こんな至れり尽せりで、オートマィックにご飯は運ばれてくるし、まるで文豪気分。ベットに座ってずっと作業してて、ちょうどいい時間に3食運ばれてくる。ご飯は好みの味(薄味油少な目おばあちゃんの味)だし確実に健康的。

もはや、命に関わるようなことでもないので、今Go To トラベルの再来かと思う快適なGo To hospital。
退院前にいったん血液検査をして退院しましょうということになり。

だが、血液検査の結果は、入院前より悪化、2桁が基準値の数値が3桁になるとヤバいらしいが、4桁超えていた。薬剤師さんも看護師さんも見たことないレベルと。
入院ケーションが一週間伸びた。

あと造影剤入れてCT撮ったんだけど自分に造影剤アレルギーがあったのを初めて知った。
看護師さんに即気付いてもらい、即処置をとってもらったけど、呼吸が苦しくなり、痒くなり。

単孔式腹腔鏡下手術

胆嚢炎の場合、完治するには摘出しかない。一応薬で溶かしたり、そのまま保持するとかもあるんだけど、溶かしても体質だから再発しやすくなるし、一度胆嚢炎になった胆嚢はがんになる確率が上がるので第一選択は取る。肝臓が胆嚢の代わりをするので胆嚢はなくなっても問題ないらしい。そもそも、胆嚢炎を起こした胆嚢はあまり機能してないらしい。

ここの病院は、手術は週一のみで、手術予定がずっと先まで埋まってしまってるようで、三か月後になると。そして、全身麻酔できるレベルに肝臓の数値が回復しないといけない。
手術は後日また入院することになる。

どんな手術なんだろーと、胆嚢摘出手術についてベッドの上で調べた。腹腔鏡手術でおへそプラス5ミリ✖️2カ所の穴を開けて手術とのこと。

さらにググったら、単孔式といい、おへその孔ひとつからで術後まったくわからなくなるような手術方があるらしい。

ネット情報だと、一番盛んなのは福岡にあるので、割とそこにみんな新幹線で行くらしい。
あとは大阪に割とあり、京都だと西陣(むかしすんでた家のすぐそば)、都内だと四谷…

看護師さんの一人が四谷でやったらしく傷跡もきれいと。そこでやろうかなぁ。
小さくても傷跡が二つ残るのと、傷跡が見えない手術が同じ値段だったら見えないほうがいいし。
ということで四谷の病院に紹介状を書いてもらった。

四谷に行くと先生に、四ツ谷だと手術は一か月待ちだし、もし単孔式にこだわりがあるなら、単孔式をライフワークにしている荻窪の先生ってことで荻窪へ。私の検索で出てこなかった名前。やはり情報はネットだけじゃわからなくお医者さんが知っている。

執刀医が何ヶ月待ちなのか、診察にはいらないと教えてくれないのは不便。

でも結果的によかった。診察から半月後に手術でき、傷跡はおへその中の1.5センチのみ。今となっては触ってみてもどこからどう見てもわからない…。見た目だけの問題じゃなく、傷跡が少ないと癒着も少ないから次にいつか手術になった時も開腹にならない可能性が上がるそうな。
「ライフワーク 単孔式 荻窪」でググったら出てくる先生。
海外にも手術しに行くそうで「どこに傷跡があるかわからない」といわれるそう。
わたしも見た目が全く分からなくなったので、近所の病院あてに「手術済み」って連絡を入れてもらった。

手術と経過

手術まで
油で発作が起こるので自分で厳しい脂質制限をしなくてはならず毎度料理大変だった。牛乳に脂質に反応して吐くレベルだったので。
油がほとんど入っていない食材選びと油を使わない料理まで。豆腐すら脂質が多くてダメ。外食やお惣菜も買えないので手抜きができない。食材を買うときはすべて資質をチェック。
おやつでOKなのはぜんざいとぬれせん。ぬれせんは普通のおせんべいより脂質少な目と知った。ヤマザキのぜんざいにお世話になった。
そのころコロナが流行りまくってて、万が一かかると手術が延期になるので、PCR検査に引っかからないよう超気をつけた。お店の人ともしゃべらず、誰にも会わずレベル。入院前日に病院でPCR検査をしてクリア。

手術当日から入院
全身麻酔は初めてだったけど、興味深い経験だった。気が付いたら次の瞬間という時間のワープ。
術後ケースに入った胆石をもらった。最大5ミリのミニサイズ。色は黒い。匂いもない。
全身麻酔の影響で吐き気。吐き気止めを点滴してもらう。

楽な手術と思っていて舐めていたが、発話、ベッドから起きる時、トイレ、咳が激痛。声は掠れ声がやっと、ベットから起きあがるのも痛くて無理。

歩くと回復が早いらしいので半日後には廊下をぐるぐる歩く。

今思えばたくさん痛み止めを入れて貰えばよかったけど、我慢するものなのかなーと。でも、表面的な痛みなので胆石発作より全然辛くない。胆石発作のほうがずっと苦しく辛いので安心?してほしい。

手術翌日
前日と同じ。痛み止めを点滴してもらう。

翌々日
突然回復。ベッドから起きるとき痛いけど声は出せるようになる。

術後3日後に退院
午前中に退院。久しぶり脂質をとる。

4日後
咳をすると激痛。

5日後
咳をすると痛いが耐えられるレベルに

7日後
咳しても激痛はなくなる。普段通りの生活。

お金ついて

差額ベッド代は払いたくないので、大部屋でお願いします!ドミ慣れてるんで!といって、大部屋にした。最初大部屋が開いていなくて二人部屋だった(無料アップグレード)。でも結果的に大部屋のほうが快適だった。たいていもう一人のほうがお年寄りなのでどうしても、そちら優先になる。
早朝から電気をつけるので、私も起きてしまったり、遅くまでテレビ見てたりとか、空調も高めで私には暑すぎたり。
大部屋だと一斉消灯だし、空調も一般的な温度だし、楽。

しかし、大部屋とはいえ、2週間の入院とCTやMRIでいくらになるのか・・・。

でも大丈夫、高額医療制度があればね。

いきなり入院決まって、慌ててて、マイナ保険証がでてこず、紙の保険証を出してしまった。
マイナ保険証で『高額療養費受診』のボタン押しておけば、窓口で限度額の支払いだけですむ。
紙の保険証でも限度額適用認定証を市役所でもらえば、窓口一時負担免除になる。
さもなくば、高額の治療費を仮払いしてその振り込みが3か月後。厳しい。その時貯金が無かったから。

病気より、お金をどうしようとドキドキした。

でも、後出しでマイナ保険証出したら、紐づいてOKになってセーフ。

マイナ保険証の『高額療養費受診』毎回押そう!ぜったい押そう!
いつ突然の入院になるかわかんないから。

※最近の機械は「全部OKボタン」になったね。

高額療養費受診が一か月刻みなので、月を跨がないほうがいいけど、跨ぐ可能性大きかった。

せこいこと言うと、今月中に手術から退院まで終われば、限度額1カ月分の支払いで済む。
肝臓が復活してくれないと全身麻酔がかけられないから、肝臓が勝つか、時間が勝つかの勝負だった。

そういえば医療保険はいっててそれがようやく使える。

そんなわけで、お金に関してはセーフ。

日本の保険本当にありがとう。

※2025年8月から高額医療制度の負担額が段階的に上がる。
特に高収入の人がすごく上がる。

しかし、退院でマイナンバーワンストップで限度額のはずが、一番収入の高い区分になってた。252,600円。一番上の区分の年収約1,160万円~になっていた。血の気が引いた。
市役所に確認すると、確定申告の記録がなかった。
マイナンバーは、異なる市町村に住んでた場合、収入に関しては今の所紐づかないとのこと。えっ。

※ 所得区分の判定は、療養を受けた月が1~7月の場合は前々年、8~12月の場合は、前年の所得により行います。

ということで、わたし2022年1月にどこいた?
とりあえず前の前の住民票があるところに照合をかけてもらい、情報を手作業で紐づける必要がある。
これは、ネットでも電話でもできず市役所に直接健康保険証を持って出向かないとできない。退院したその足で役所に爆走。久しぶりにシャバを歩く。長距離歩くのも久しぶりだ。
今紐づけても、マイナンバーにいつ反映されるか不明とのこと。
私がマイナンバーでせっせと高額医療ボタンを押そうが押すまいが関係なかった。

でもとりあえず限度額認定証をゲットした。

注意点としては、限度額は、確定申告が基準になるので、確定申告しないと、限度額認定証がでない。あと健康保険料滞納してるとでない。ニートこそ確定申告やれ、保険料滞納するなといいたい。
保険料納めておいてよかったし、確定申告やっててよかった。

できれば高額医療費がまたがらず、すべて今月中に全て終わらせたかったが、無理だった。
結局、月またがりなので、来月の高額医療費も払うことになった。

まず、町田から四谷の病院へ紹介状を持っていった。
そこから荻窪の先生へってまわしてもらっただけで2000円、荻窪病院で検査して、7900円ーーーー。

交通費合わせて一日で一万円かかった。

21000円以上かかると合算されるのだが(同じ病院でも医科と歯科別だし、入院と外来は別。)
今月中にMRIをあと2回くらい受ければ今月はもう高額医療費をはらっているので、残りは無料になるところだったが。。

これはまるで、go to の宿泊費が6000円の方が、クーポンつきで5900円より実質安かったようなものだとふと思い出した。

普段から備えておいたほうがいいもの

入院セットは常備しといたほうがいいと思った。

急に決まったから、30分で用意しなくてはならず。
私は旅とワーケーションセットはすぐ行けるように備えてあったのでそれをつかんで持ってきた。

ひとり暮らしで親族が近くにいない場合、荷物を持ってきてもらえる友人がいると比較的よいと思った。(いなくても何とかなる!)

持ってきてよかったもの&あったらいいもの
・蓋つき耐熱マグボトル。ときどきお茶入れてくれるんだけど、冷めなくていい。
・アイマスク&耳栓。ドミ(大部屋)の三種の神器。
・かかとつきのスリッパ。入院病棟はたいていかかとなしの靴は不可。昔買ったGUのバブーシュが役に立った
・パソコン Wi-Fi強い
・スマホロックケース。仕事に集中できる
・時計
・ゆかり(塩分控えめなのでしょっぱいものが欲しくなる)持ち込みOKかは先生と相談を

まとめ

胆嚢炎はお酒飲み過ぎとか太り過ぎのが原因のときもあるようらしいが、私の場合は下戸だしそこまで太っているわけでもなく、体質らしい。

幼少期から頻繁に胃痙攣を起こしており、深夜病院に運ばれたりとかもあったが、その前は初めての高い中華、ホテルのバイキング、いいお店で会食等の後だったので、高い店だとお腹痛くなるのかなと思っていたけれど、胆嚢炎って油に反応するからそれも胃痙攣じゃなく胆嚢の仕業。

祖母もしょっちゅう胃痙攣起こしてたけど、それは多分胆嚢炎だったんだろうと思う。

何十年ぶりかに答え合わせ。

そして胆嚢炎の手術をしたら、胃カメラをやる決まりなので、こないだ最初に入院していた元の病院で胃カメラをしてきた。血液検査も全て正常にもどり、先生には胃がすごく綺麗、綺麗って褒められた。ここまで綺麗な胃だと、もし検査するにしても、3年に一度とかでもいいでしょうと。
胃は全くの無罪どころか優秀だった。中身を褒められると嬉しいとはこのことでしょうか。

そして元の先生に手術痕を見せて自慢し
「すごいねぇ、見事だねぇ、まったくわからないねぇ」と言われ悦に。(すごいのは荻窪の先生だが)

ところで京都のカフェで老犬を連れたマダムにあい、ワンちゃん元気ですねぇって言ったら
「でもこの子、去年胆嚢炎になって胆嚢摘出したの。でもそれ以来ふわふわの毛が生えてきて前より元気になって」
聞くとその犬と胆嚢炎になった時期は私より一か月前だった。術後妙に元気になったのも一緒。
ただ、胆嚢炎先輩は犬だから高額医療制度が使えないので手術代がずっと高いようだった。ありがとう!日本の保険。

今後の人生にあの苦しみがないと思うとほんと楽! ふいに発作が起こっていたから最後のほうは怖くて。

そして、医者は、失敗許されないし、
超体力のいる肉体労働だし
医者になるのにも大金がかかり
一般的には給料は高いけどもっともらってもいいような気もするし
医者になっても勉強しないとならないしお医者さんは看護師さんくらい尊敬するなーと思った。

あともらった胆石ってみんなどうしてるのかな?捨ててる?

プロフィール
nawoko

ぶらぶら散歩の速度だからこそ見つかる変なものが好きだし、検索では探せない出会いもいいね。だいたい気分で動きたい。
でもお得も好きなジレンマ。(たいてい前もって調べたほうがお得)
引っ越し10数回目。台北、高雄、パリにも数カ月住んでみたい。

kindle→https://amzn.to/3l8buoJ

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